2024/04/08 09:39
2024年3月29日、新捕鯨母船「関鯨丸」が竣工しました。
皆さん、こんにちは!大阪の鯨屋、奥野水産4代目奥野良二です。
昨年の鯨フェス(2023年2月15日)では、まだ船名も決まっておらず設計図だけが公表されていた新捕鯨船の母艦建造計画の発表。
今まで調査捕鯨で36年間活躍した「日新丸」に代わり、新たな母船として造船されることになりました。
2023年2月から着工開始、6月21日の起工式には「関鯨丸」と命名されました。
「関鯨丸」、名前の由来はドックのある「下関市」の「関」と「鯨」の文字を「歓迎」の意味に掛けて、「かんげいまる」となった。
全長113m、幅21mと相当な大きさの船である。(設計図ではピンとこなかった)
目玉となる構造は、船尾のスリップウェイ!
捕獲した鯨を船体後部が緩やかに海面に傾くことで、30トン級の大型の鯨でも引き上げ可能となる事だ。
しかも、以前なら甲板で解体を行っていたのが、船内で行えるようになったのも画期的だ。
衛生面や鮮度維持の面が飛躍的に改善され、船内の冷凍設備の拡充が品質向上を支える。
この様な大型の船が日本の領海内で商業捕鯨として操業される事は素直に凄いと思う。
そして相手が地球上で一番大きな動物である以上は、商業捕鯨にこの大きさの船が絶対に必要になるのは当然明らかだ。
これにより、私は国内の鯨食文化が受け入れられ消費量が増加して行くことに期待感を覚えています。
水産物では捕獲対象が大きくとも小さくとも、それなりに操業するには費用は掛かります。
共同船舶株式会社は新捕鯨母船の建造に当たり、今後の「商業捕鯨」で建造費の返済計画を立てていると記事にありました。
この点については、ぜひ「関鯨丸」のスリップウェイ同様、緩やかに!どうか価格に反映されません様、お願い申し上げる所ではある。
だって!「大阪の庶民の味「鯨」!奥野水産の鯨美味しおまっせ!」
が当社のキャッチフレーズなんだから~ (笑)
「鯨フェス」の会場で共同船舶株式会社:代表取締役社長 所英樹氏と熱く握手を交わし、お互い鯨食文化に尽力を誓った話はまた別の機会と致します。