鯨のさえずり料理はおでんが最高

 

鯨のさえずりとは、、、

鯨のおでんの具で最高のこだわりの具・究極の煮込み料理です。

こんにちは！大阪の鯨屋、奥野水産４代目奥野良二です。

今回もまさに、ヒンナ！ヒンナ！な一品をご紹介します。

 

鯨のさえずりの由来と部位は？

 

皆さん、鯨のさえずりはご存じですか？

さえずりとは鯨のどこの部位だと思いますか？

なんと、鯨のさえずりとは、鯨の舌（した、ベロ）の部位になります。

では、なぜ？舌をさえずりと呼ぶようになったのでしょうか？

さえずりと呼ばれる由来は、ズバリ舌にあります。

それでは舌にまつわる話から皆さんにお話ししましょう。

さえずりと聞き、皆さんが想像するのは「鳥のさえずり」ではないでしょうか？

日本昔話に「舌切り雀」と言うお話があるのをご存じですか？

鳥の鳴き声を表す言葉、（鳥の）さえずりは鳥の舌によって発せられると、私たち日本人は考えている事が、この昔話でよく理解できます。

その昔、魚食を中心とした日本の食文化の中で、わざわざ舌（の部位）を食材とするのは鯨以外になく、鯨の舌が特に美味しかった為、あ

えて洒落を交え「さえずり」と呼ぶ様になったのが呼び名の由来であります。

日本人が鯨の舌をさえずりと呼び、日本の煮込み料理の代表格として食べてきたのは食を無駄にしない、「もったいない」の文化からきた

食材なのです。

鯨のコロも鯨の分厚い脂肪層の皮を無駄にしない為に、さえずりと並び、はるか昔から食べられてきたのです。

日本が受け継いできた鯨を食べる為のレシピで作る訳ですから、美味しくない訳がないと思いませんか？

しかも、このさえずりは鯨のおでんの中でも、鯨のコロと並ぶ、日本の煮込み料理の代表格に欠かせない食材なのです。

 

鯨のさえずりベーコンの食べ方・レシピ

 

鯨のさえずりの美味しい食べ方のレシピは、生食のお刺身では無理なのですがボイルやベーコンにして食べても格別です。

さえずりベーコンはからし醤油がおすすめ。

現在では、冷凍設備等が進化し食材の保存が多岐にわたり可能になりました、本来鯨のさえずりも鯨のコロと同様に鯨油で揚げ、保存可能なように加工されておりました。

最近では、ほとんど手間をかけずボイルで済ませる加工屋さんが多く見受けられます。

鯨のコロと同様、（鯨油で揚げた）さえずりは食べるときに水で戻し、外側の舌のざらっとした外皮を剥いて以外にも手間のかかる料理でした。

 

鯨のさえずりは煮込み料理の王様だ！

 

それ故、さえずりのレシピで一番おいしいのは煮込み料理の最終系おでんがまさにうってつけなのです。

「ちょっと待て！」

（話は変わるけど）

「じゃぁ？牛の舌！牛タンは？」

「牛のさえずり」

ではないのか？と声高らかに突っ込まれる方も、いらっしゃるでしょうが。。。

それは、鯨食文化が日本古来より継承されており、牛肉を食べるようになったのは明治維新からと最近で、鯨を食べていた歴史よりも全然浅かった為、牛の舌はタンと英語で呼ぶ様になったのです。

頓智やユーモアを織り交ぜて、鯨の舌をさえずりと呼んだ、日本古来の鯨の食文化にリスペクトせざるを得ません。

 

お口の中によだれが出てきた方は、奥野水産までご連絡を！

 

ではまた、別のお話で。