2024/02/15 13:03
鯨肉の竜田揚げが、なぜ?学校給食のメニューで多いのか?
それは、鯨肉を使用した献立の中で、子供達が一番好きな給食レシピの「人気メニュー」だからです。
しかも、学校給食では食材の当日納品、当日調理が原則です。
「鯨肉の竜田揚げ」は味も調理の面でも、給食に向いています。
生姜を効かせた、醬油ベースの調味液に鯨肉を漬け込みしっかりと下味を付け、粉を振りカリッと油で揚げる竜田揚げは、鯨肉を美味しく
食べる最適な調理方法です。
実際でも、卒業前の子供達が食べたいと選ぶ「リクエストメニュー」になる人気ぶりです。
鯨の竜田揚げがまずいとだれが?言った?
生まれてから一度も、鯨肉を食べた事が無いと言う方の中には、ひょっとすると「鯨には、少し抵抗がある」と言う方も実際には
いるかも知れません。
しかも、その方達の鯨肉に対する評価で、皆さんが共通して挙げられている内容は以下の通りです。
「(肉が)かたい」
「独特の風味がある」
「パサパサしている」
「鳥(肉)の唐揚げみたい」
「(肉の)色が黒い」
このいずれかの評価をされる方が圧倒的に多いのです。
しかし、ここであえて平成15年から令和6年まで23年間、学校給食に約690万食の鯨肉を提供し続けた当社が説明させて頂くならそれは誤解
で、こうした共通の評価には実は続きがあると断言出来ます。
それはつまり、子供達を含め皆さん本当は、この様に評価し感想を述べていたのです。
「(肉が)かたい」けど「噛み応えや弾力があって美味しい」
「独特の風味がある」けど、「きちんと(下)味があって、美味しい」
「パサパサしている」けど、「気にならないし頬張った時のボリュームもあって美味しい」
「鳥(肉)の唐揚げみたい」だけど、「脂っこくなくて美味しい」
「(肉の)色が黒い」けど、「ただ美味しい」
(※鯨肉が黒いのは鉄分を多く含み、貧血防止に効果を発揮、栄養成分でも優れています。)
これらが正解の評価の続きであって、皆さん一言も「美味しくない」と言っていないのです。
これは、取り上げられた新聞記事の内容や記者の取材でも文章で証明されています。
これが本当の鯨肉の実食体験の感想であり、鯨肉に対する真実の答えです。
給食の前に「今日は鯨(肉)です」と食べる前に伝えた場合の児童の感想
食べ終わった後、「あれは鯨(肉)でした」と給食の後に児童に伝えた場合
この2つを比べたら、後者の場合の方が圧倒的に最初から皆さんの評価が「美味しい」と言う感想から始まる評価が多い事が解ります。
「美味しい」けど「この少し硬い肉は何?」
「美味しい」けど「いつものお肉とは違う味がする」
「美味しい」けど「ボリュームあるね」
「美味しい」けど「なんの(肉)?の唐揚げ」
感想の殆どはこの様になります。
つまり先入観がない場合、「鯨肉の竜田揚げ」(鯨肉)の実食の感想が悪くなる事はほぼ無いのです。
それに、美味しくなければ日本人は食べるのを止めていたはずです。
それこそが、日本古来の食文化の由縁であり、ずっと継承され続ける理由です。
海外では鯨は食べる物ではなく、ただ鯨油を取るための資源で、日本とは考え方が根本的に違います。
(鯨肉は食料とせず廃棄されていました)
炭素エネルギーへの移行が可能であった、国々は捕鯨を中止しましたが、食料として利用していた日本では生活に深く根付いており、すぐ
には中止できなかった理由がそこなのです。
人も生き物である以上は、物を食べるという行動欲求をすぐには諦められません。
日本では、生き物の命を頂いて、生をつなぐ事を理解しており、鯨肉のあらゆる物が生活の中で決して無駄にはされていません。
(廃棄する部位がなかったのです)
鯨肉にも牛肉のような、お肉の部位や等級のランク分けが出来ます。
それぞれの料理にあう、鯨肉の部位で料理されていましたが、流通量が激減し価格が高騰して従来の部位や等級を思う様に使用できず、以
前までの鯨料理の美味しさを半減させていったのも国内消費量の減少を加速させた原因です。
今までの鯨肉の代替えとして、牛肉や鶏肉、豚肉に代わっていったのです。
その時の味を覚えている方達が、鯨肉を評価されないのだと思います。
最後に。。。
話は変わりますが、学校給食に携わる栄養士さんや関係者の方々の御尽力で鯨肉の献立のメニューがその後も数多く工夫されて子供達に提
供されています。
「鯨肉の竜田揚げ」を始め、「鯨肉のオーロラ煮」「鯨肉のケチャップ煮」「鯨肉のピ-ナッツがらめ」「鯨肉のこはく揚げ」「鯨肉のノ
ルウェー風」「鯨肉のごまみそがらめ」「鯨肉のアングレス」どれも子供達には好評です。
しかも、大阪市では「鯨肉の竜田揚げ」と「鯨肉のオーロラ煮」を年度ごと交互に献立のメニューを取り入れて、子供達の評価も上々です。
珍しい所でいうと、大阪府の枚方市、河内長野市、泉大津市、河南町、羽曳野市では「鯨肉のハリハリ汁」を献立に採用されました。
それぞれの、料理に合う様に当社で鯨肉をカットさせていただきました。
しかも、「鯨肉のハリハリ汁」も高評価を受け、河内長野市から頂きました貴重なレシピ資料等を当社は、他市からの要望があれば御案内
もさせて頂きました。
学校給食のメニューには「鯨肉の竜田揚げ」が多いだけでなく、今ではこんなにも多くのメニューが、学校給食で提供され広がりを見せて
います。
これからも、鯨肉の学校給食に関して教育委員会、栄養士の方々、現場調理員の方々と共に歩んでいきたいと思っています。